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国宝   工芸品

きくづくりこしがたな とうしんむめい でんたいま
菊造腰刀 刀身無銘 伝当麻 1口
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所有: 財団法人 防府毛利報公会
所在: 防府市多々良
指定: 昭和27年(1952)3月29日
 長さ26.5cm、鵜首(うのくび)造りで反(そ)りはなく、側肉(ひらにく)は豊かで表裏に薙刀樋(なぎなたひ)と細い添樋(そえひ)を彫っている。鎌倉時代末期の典型的な大和物(やまともの)で、銘はないが、当麻の作と伝えられている。当麻とは奈良県北葛郡(きたかつらぎぐん)当麻を本貫(ほんかん)とする刀工のことである。
 拵(こしらえ)は、長さ30.8cmで、鐔(つば)がなく柄(つか)と鞘(さや)がじかに合ういわゆる合口(あいくち)造りである。柄・鞘ともに金梨子地(きんなしじ)で、文様は施していない。柄のなかほどには赤銅魚子地(しゃくどうななこじ)に枝菊を高肉彫りにあしらい、同じ彫り模様の小柄(こつか)、笄(こうがい)つきで豪華である。菊の意匠(いしょう)を主体としているので、菊造と呼ばれている。
 腰刀は一般に合口の形式を取り、太刀(たち)の指(さ)し添(ぞえ)として用いられ、軍記物などに筒金(つつがね)入りの腰刀がよく見られる。
 この腰刀は、鎌倉時代末期ころの制作を考えられるもので、小品ながら現存するこの種の中では優れたものである。


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